半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『1枚で動け どんなときも結果が出せる人のシンプルな習慣』

オススメ度 60点
分量度 かなり少なめ


マインドマップ術なのか、それともメモ術なのか…、
その間のところを狙った本ということになるだろうか。

結論からいうと、
・うだうだ悩んでいるくらいなら、問題点を書き出して、実行するものは実行しよう。
・書き出してしまうと論点が整理できることもあるし、覚えておかなきゃ…と思うことも少ない。

・書き出して可視化しよう
・書き出したもののなかからTo Do リストを作って、できることをやろう
・他人は変えられない、変えるのは自分の行動のみ

という割と当たり前の感じのことを書かれている。

が、どうしても、仕事が煮詰まっていると、こういうことをしない傾向にはある。
書き出してみる、というのは立ち止まって俯瞰する効用があるので、当然約にたつのだ。

そういう習慣が全くない人が、この本を読んで、とりあえずやる、入門編としてはいい本だと思った。
人生の折返しを過ぎたビジネスパーソンにとってはいささか入門編すぎるかな、とは思ったけど。

僕も大雑把な性格だが、さすがに経営者になってから、あまりにも扱っている案件が多すぎるために、こういう「書き出し」を必要に応じてやっている。
それでもやっぱり範囲が大きすぎるがゆえに、扱いきれていないし、日々更新するのは苦手で、数ヶ月ごとに刷新する形になってしまう。
時々は初心に戻るべきだなあ、と思った。

ビジネスマン3年目までで、頭のなかがとっちらかっちゃっている人、どちらかというと要領が悪い、と言われている人にオススメかも。(要領のいい人は、大なり小なりこういうことをやっているはずだから)

参考:

halfboileddoc.hatenablog.com
書き出し、というのとは違うけど、スマホのメモをうまく使う方法。


halfboileddoc.hatenablog.com
ビジネスに限らないけど、計画→実行という点ではこの本もなかなかいい。

halfboileddoc.hatenablog.com
これは、同じようなことだけど、もう少し役立つ、かな。ビジネスの要諦に触れているような感じ。
いずれにしろ自己を客観視して計画をたて、実行するというのはビジネスに必要なこと。

『街角図鑑』

オススメ度 80点
タモリ倶楽部度 100点

街角にあるいろいろなもの、の図鑑。
というと、なんとなく想像がつくかもしれない。
けど、この本は少し想像の上をいっていた。

こうい企画ものって「図鑑」の体裁をとりつつ、まあ項目列挙しているだけみたいなのも多いけど、そうじゃなかった。

最初の項は「パイロン」。
三角コーンのことね。
ちゃんと、メーカーとか製品の特徴も列挙されているのだ。
まさに「図鑑」だ。(さすがに型番とか、希望小売価格とかはなかったけど*1

郵便ポストなども昭和24年の1号から、現行の14号まできちんと写真で示されている(郵便ポストは制作年代で号がつけられていることも初めてしった)
その他、ブロック塀のあいてるやつ(透かしブロック)とか、取り上げる項目は多彩。
装飾テント(お店屋さんの上にあるテント状の日除け)とか、看板にある「雰囲気五線譜」などは、既製品ではなくカスタムメイドの街の風物詩でもあり、なかなか面白い。そういう意味では透かしブロックとかもそういうカスタムに近い部分もある。

タモリ倶楽部とかでやってそうな街のちょっとした風景のやつを集大成したもので、雑学としてはちょうどよい。タモリ倶楽部デイリーポータルZを足したような本だなあと思った。

ちなみにガードポール(車道にあるやわらかい棒状のやつ)は、柔らかさと土台の揺るぎなさを両立しなければいけないせいか、意外に高いらしい。
あれ、7000円から3万円くらいするんだってよ。

最近通学路は、道はばを敢えて邪魔する格好で、歩道との境界にガードポールをつけて、車が速度を出して走行できないようにしている仕組みが目につく。あんなに高かったのかー。一つの学校の周りで100万くらい使ってない?

*1:まあ希望小売価格はなさそうな業界ではあるが

『Z世代』

オススメ度 80点
「ゆとり」と「Z世代」は違うんだ度 100点

私は団塊ジュニア世代。いわゆる氷河期世代ね。ロスジェネの一番最初かもしれない。

Z世代は1990年代中盤以降に生まれた世代。今30歳以下の人たちということになる。
ちなみにゆとり世代は 1987〜1995年生まれだそうだ。

おじさんになった今、若者についてはざっくりと「若いやつ」とひとくくりにするけど、それはだいぶ違うそうで。
そりゃあ僕らも、バブル世代とひとくくりにされたら、結構腹が立つかもしれんし。

アメリカではZ世代は他の世代に比べて多いが、日本ではZ世代はあまり人口は多くはない。
Z世代は、年長世代から、Youtubeや他のSNS、Tik tokなどに時間を費やすからTVを観ない=すなわちマーケットにならない、とされて、TVマーケティングではあまり顧みられていなかった。
しかし、団塊世代を始めとする高齢者世代は貯蓄や所得の割には消費性向が強くない(そもそも老人は金を使う必要もないし、老後に備えるために浪費を控える傾向がある)ことにTV業界は気づいた。だから、TVマーケティングは現役世代を重視するように舵をきっているそうな。お笑いでは第7世代がもてはやされているのもそのためだそうだ。

情報感度の高いZ世代に取り上げられることが今やマーケット業界では急務、ということだ。
人数はそれほど多くはないが、年長世代は若者であるZ世代の顔色をうかがうようにマーケッティングされている。

これって、ゆとり世代の扱われ方とだいぶ違う(ゆとり世代は不況の中割と冷や飯を食った)ため、人格形成に多大な影響を受けている(自己肯定感は高い)。
ゆとり世代リーマンショック)にくらべると、Z世代(アベノミクス)の方が、楽天的で、同調圧力から開放されている。

スモールライフのゆとり世代、チル&ミーのZ世代。
Z世代は自己肯定感が比較的高く、自意識が高い。
自己承認欲求・発信欲求が高くデジタルネイティブでもあるため、SNSをうまく使いこなしている。

Z世代を、例えば団塊ジュニア世代のような昭和的な価値観で取り扱ってもいけないし、また「ゆとり世代」のような自己肯定感の低さも大人しさもないため、Z世代を取り扱うには、やはりそれを意識したような対人関係が必要であると思われる。

新入社員が入ってきたら、新人教育とかを行うけれども「ゆとり世代」と同じように接していたら、失敗する可能性は多分にある。なので、若い人と接する人は、ちょっと気をつけたほうがよさそうだ。

余談だが、作者の原田曜平さんは、最近雑誌やメディアでよく見ますね。

最近お父さんがコロナワクチンの副反応(かどうか確定はできないが、一気に状態が悪化したカスケードの発端にワクチン接種による発熱があったのは間違いがなさそうだ)で重症化するということで話題になっている人。アメリカ・イスラエル・ヨーロッパのワクチン実績をみる限り、全体として新型コロナウイルスワクチンを打たないということにはならないとは思うが、ワクチンは確率は低いものの「善意が裏目にでる」みたいな副反応がやっぱりゼロではないのも事実である。

『岳』『岳人列伝』

最近 山岳ものを続けて読んでいる。
halfboileddoc.hatenablog.com

その時の予告どおり、『Blue Giant』でもお世話になっている石塚真一の『岳』を全巻読み直してみた(連載当時とびとびに読んでいたような気がする)

(以前のブログはこれ)
halfboileddoc.hatenablog.com

日本の山岳救助ボランティアをやっている不思議な青年 島崎三歩とその周りの人間模様。

まあ、人が死ぬ死ぬ。

それにしてもこの主人公は、登山の類まれな能力を持っているけれども、一般人としての生活能力はゼロ。衣食住すべて、平地では暮らせないレベルで、本当に人生のすべてを山に賭けているような人で、メンタリティとしても常人のところが全くない。
要するに「いっちゃっている人」。

そのいっちゃってる感は、Blue Giantの主人公「宮本大」と重なるところが大きい。

この作者は、こういうタイプのいっちゃっている人がステレオタイプにあるのだろうと思う。

そういう作者で思いつくのは、曽田正人だ。
シャカリキ!』『め組の大吾』『カペタ』『昴』

全員、普通の人の生活を完全になげうって、一つのものにリソースを注ぎまくっている。
その結果の異能。やばい人。

異能と引き換えにふつーの人間の生活を捨てているような人を、しかもそれを主人公に据えるという点で、
この二人は似ている(他にいるかな?)
この二人の作者人格形成期に眼前にした、一つのことに賭けている人はどんな人だったんだろうな
……とその見えない人に思いを馳せたりする。


* * *

私は山の経験はあまりない。基本的にはインドアの地霊小人の人間なのだ。

おとなになってから、自転車の転落と交通事故で骨折をしたことはある。
落下の怪我というのは想像するだけでおそろしい。
落下の衝撃で、体の中で何かが損傷するグシャっという音がきっと聞こえるんだろうな。

だからこその、頂上の景色は格別なのだろうが。

村上もとかの若い頃の、山岳マンガ。K2とかローツェとか、でてくる山は結構似ているものだ。
連作短編なのであるが、これもまた人が死ぬ死ぬ。

『セルフトークマネジメントのすすめ』

オススメ 100点

セルフトークというのは、我々が行動する際に心の中で自分に発している自分の中の言葉。
マンガでいえば、吹き出しが泡状になってるやつね。

セルフトークをうまくコントロールすることができれば(たとえばアンガーコントロールとかもそう)、緊張してあがってしまうとかも起こりにくいなど、自分の非合理な行動を抑制できる。
それだけではなく、ここ一番というところで最大のパフォーマンスを発揮することができる。

セルフトークには、ネガティブな自問自答「セルフトークA」(感情の発露)と前向きに自分の力を最大限に発揮する「セルフトークB」(理性から発せられる)がある。セルフトークAをできるだけ減らし、セルフトークBをできるだけ増やしていくというのが、うまく自分をコントロールするコツである。と。

・アンガーマネジメント
・ストレスマネジメント
・スポーツなどにおけるメンタルトレーニン
・瞑想
・マインドフルネス
・ゾーンとフロー
 などにも通じる話だが、セルフトークという共通概念で、結構いろんなことを説明することが可能かも、と思った。

* * *

たとえば、エヴァンゲリオンで主人公「碇シンジ」には
「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ……」という有名なセリフがある。

これは、パフォーマンスを引き出す点ではあまりよろしくない(言葉がネガティブ)「セルフトークA」に分類されるやつだ。

望ましいセルフトークBとしては
「僕は逃げない」
「みんなのために、僕は戦うんだ」
とかになるんだろうな。

ま、エヴァンゲリオンは内発的動機が非常に複雑な思春期の少年が人類のために戦うという葛藤と矛盾がポイントなので、仕方ないけどね。

ガンダム」シリーズの富野由悠季も、セルフトークを随所に劇中の台詞に組み入れていると思う。

* * *

マンガはセルフトークの宝庫

多分、このセルフトークマネジメントは結構便利な概念だけれど、日本の誇る漫画文化は、このセルフトークをかなり可視化する効用がそもそもあるような気がする。

なので漫画読み用にはセルフトークの概念は理解しやすいし、セルフトークマネジメントそのものも、漫画の実例を用いると容易かもしれない。

スポーツ系漫画、例えばベイビーステップの主人公の心の動きは、セルフトークマネジメントそのものだと思うので「『ベイビーステップ』で学ぶ、セルフトークマネジメント」という本は、多分まあまあ売れるんじゃないかな。

(これもBlogに書き残さなかったか…)

あと、『鬼滅の刃』なんてめちゃわかりやすいセルフトークのオンパレード。
主人公の炭治郎はメンタルも安定しており、セルフトークAとセルフトークBのバランスが抜群。善逸とかは、むしろセルフトークAの代表的な人物だろう。あ、これは売れる本ができちゃうな!多分一年以内に鬼滅の刃を例にしたセルフトークマネジメントの本が出ると予想する。

『「闘争」としてのサービス』

オススメ度 100点
ユーザビリティー 0点
深遠……度 200点

『京大変人講座』で興味を持ったので購入。
halfboileddoc.hatenablog.com


サービスとは何か?

病院や診療所など、医療においても「サービス」は重要なファクターである。
顧客満足度をあげる、という観点で、サービス・接遇を改善しなきゃ、みたいな話はよくある。

しかし、そもそもサービスってなんだ?
原点に帰って考察することは案外ない。

著者は「サービスとは闘いである」というテーゼを掲げる。
これは現在の一般的な「サービス」の受け止められ方とは正反対のテーゼ。
なぜそういうかというと、既存の理論では説明がつかない現象があるから。

たとえば、寿司屋の接客の不可解さ。
老舗の寿司屋では、あくまで既存の「接遇」からかけ離れた客と主人との応酬がある。
寿司屋で通が客の場合は、極端に説明を削ぎ落としたやりとりを店主も客も行う。
むしろ初心者にはわからない提案で店主は客を「値踏み」さえする。
こんなの「接遇」という観点では大減点なはずだが、そういう寿司屋のコードに客は望んで従うのである。

また、イタリア料理店のビストロと、フランス料理店。フランス料理の方が単価も高く顧客満足度も高いため高級なサービスとされる。
が、フランス料理店の方が、店員が客にサーブしている時間も店員が客に向ける笑顔も段違いに少ない(学術研究なのでちゃんと観測結果が示される)。

それはなぜか?
ということをこの本では考察している。

サービスの関係性は常に矛盾をはらみ、弁証法的に媒介されている。
サービスは、単に歓待・もてなし・気づかいという表面的な事象だけではない。
もてなす側と、もてなされる側は、ある種の敵対関係にある。敵対は相手の否定であり、相手からの否定であるため、自分のアイデンティティが全面的に不安定化するとともに、相手のアイデンティティも不安定化する。敵対はアイデンティティを流動化し、社会という全体性を不安定なものとする。

敵対関係を通じて初めてサービスの関係に不安定性が生じ、アイデンティティが流動化する。逆にサービスを通じてアイデンティティが構築される過程が生まれる。

サービスというものを、顧客が受け身になって受け取る金銭の対価として捉えてはいけないということで、むしろサービスの捉え方を新しくすることで、関係性の中で生まれる隷属から開放しうるのではないか。

みたいな内容。

かつてない深さで、サービスについての考察がなされている。
大変おもしろい。
のだが、これはちょっと精読して僕なりの答えを出さないといけない類の本だ。
ちょっと読んで、めっちゃわかった!というタイプではなく、心の中に新たなOSをインストールしたような気分だ。

多分自分なりの答えが出るのは数カ月後か、数年後か、それとも考え続けられないか。

唯一けちをつけたいのは電子書籍としてのUI。
3000円近くする本なのに、PDFをそのまま電子書籍化したので、テキストの検索も出来ないし、マーキングもハイライトも引けない。そこだけは大減点。付箋つけたいところがいっぱいあるのに……

『歩兵の本領』

オススメ度 100点

鉄道員(ぽっぽや)』『プリズンズ・ホテル』で有名な浅田次郎自衛隊小説。
浅田次郎はかつて高校卒業後自衛隊に入隊していたらしい。
青春時代を振り返って駐屯地での人間模様を活写したもの。

この前とりあげた、これとかもそうだけど、
近頃は「組織を離れてフリーに生きよう」なんてライフスタイルが新しい生活様式として称揚される昨今だ。

だが、農耕生活民、ムラ社会の子孫であるぼくらは、どこまで行っても「組織」からは離れられない。
昭和の時代から今に至るまで、日本社会の中核は、男子ばかりで構成されるホモソーシャルな男性社会で構成されている。
そこには普遍性がある。

なので「歩兵の本領」は、むしろサラリーマン小説として読み替えることもできる。
読み味としては、『半沢直樹』シリーズで有名な池井戸潤の銀行員を舞台とした一連の小説、あとは藤沢周平の武士シリーズ(海坂藩を舞台とした秘剣シリーズとかの閉塞感)と同じ匂いがするのである。

連作短編で、市ヶ谷駐屯地歩兵部隊のそれぞれの登場人物の事情が語られる。
めちゃめちゃリアリティがあるが、それは浅田次郎の青春時代にも重なるところが大きいからだろう。
これは多少フェイクを交えているものの、多分実話なのだ。


『越年歩哨』『歩兵の本領』という話が身につまされた。
上役(加賀士長)が、年越しの弾薬庫の歩哨(火気厳禁で寝ずの番なので誰もやりたがらない)に、主人公の赤間と、自分よりも自衛隊歴が長く喧嘩っ早い和田士長を当てた。主人公の赤間は不運を嘆くが、同時になぜ加賀士長は反発必至の和田士長を当番に当てたのか……

ま、こういうことはいちいち体で覚えていくほかはないんだが、ひとつだけヒントを教えておいてやろう。自衛隊には二種類の階級がある。ひとつは俺たちが腕や襟につけている階級章だ。いわゆる星の数ってやつさ。もう一つは兵隊としての飯(メンコ)の数。つまりだな、特別勤務や演習や、むろん戦場でも同じだけど、階級の序列に従って行動しなければ集団の力は発揮できない。だが、営内生活では別の序列がある。自衛隊の飯をどれくらい食っているかというキャリアさ。このふたつは矛盾するよな。俺たちは日ごろからこの矛盾をうまく埋め合わせて、いざというときにはきちんと戦争をしなきゃならないんだ。

和田士長が反発してくることは当然予想していた。
和田士長は加賀士長を呼び出し、腹いせに裏で殴りつける。
が、和田士長の場合は殴ってスッキリすれば禍根を引きずるタイプではないため、自分が殴られることを折込済みで思慮深い加賀士長は和田士長を当番に指名したのだった。

『歩兵の本領』で除隊する主人公と、それを執拗に止める坂崎一曹の間にも、そうした、辞令と、それとは別の感情の動きを輔弼するような出来事が描かれる。

綺麗事だけでは組織は運営できない。

現在自院の組織ではトップの立場にいるけれど、常勤医師としては最年少である自分にはその感覚はよくわかる。
組織の中で人を動かすというのには、ここまでの人間の矛盾に向き合わないといけないのか……。

かつての日本的ムラ社会グローバル・スタンダードの影響をうけて、こういう昭和の閉鎖的な組織は減っている。
しかしその分年功序列も薄れており、自分よりも年上の社員に指示しなければいけない年少の上司は珍しくない。
そういう人こそ、その息詰まるようなこの小説を読むことをオススメする。上司である自分はグローバルな価値観で動いているかもしれないが、指示される部下はこの小説で描かれている昭和の価値観で動いていることは十分ありうる。