BLUE GIANT SUPREME(6) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2018/11/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
BLUE GIANT SUPREME(6) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2018/11/09
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このBlogでは一度も取り上げたことはないと思うが、あたしも、アマチュアジャズマンの端くれ。
ジャズ漫画ということでは、細野不二彦「Blow Up!」以来出るものはチェックしているでございますよ*1。
国内版 Blue Giantが終了し、海外編のBlue Giant Supremeも順調に進んでいる。
ダイはメンバーをみつけてバンドを組む。
しかし結成第一回目のお披露目では、ボタンの掛け違いのような感じで手ひどく失敗する。
(このあたり、妙にリアリティあるよな)
失意にくれる暇もなくその後、ドサ回りのようなツアーのようなものを始めた御一行様。
相変わらず金はない。
が、メンバー同士の理解も進み、サウンドも進化しているようだ。
私はプロツアー経験はもちろんないが、たまに地元にツアーで来るミュージシャンにツアーの話を聞くこともある。
毎晩演奏を繰り返し、みんなで行動をともにするので、やはり何かしら演奏にもブレークスルーがあるらしい。
フェスの参加にこぎつけ、次巻に続くが、楽しみだ。
* * *
非常に共感できる漫画なんだけれども、私のスタンスは、ドラムのラファエルに近い。
サウンドをまとめて破綻なくそれぞれの持ち味を発揮させる、というのが、自分の考える理想のサウンドメイク。
逆に、主人公宮本大のような、ある種「現代のJohn Coltrane」とでもいうような、突き詰めて突破するような、ストイシズムとは相容れない。
そもそも自分の中のデーモニッシュな要素と向き合うことを、僕はきちんとやってきたのだろうか?
ジャズのイディオムのような明晰な部分については、積み重ねてきた。
しかし、アクセルをめいいっぱい踏んで自分のエンジンをレッドゾーンまで回すようなことは、してきただろうか?*2
顕教の最澄は、空海にはなれなかった。
ジャズも、解析可能な部分だけを取り扱っていても、多分その次のレベルにはいけないのだ。
僕は顕教の人間なのだ。
そんなことを考えなければいけないので、Blue Giantを読むと、自己嫌悪に陥る。
* * *
6巻の前半では、公共施設においてあるピアノがターニングポイントになっている。
最近地元の駅の構内にピアノが置かれていて、私も時々弾く。
音楽のもとには人は平等であるが、ピアノだと十分自分が発揮できないのがもどかしい。
そして、自分が弾いたあと、上手い人が弾いたりすると、顔から火が出そうに恥ずかしい。
大のように、屈託なくまっすぐに音楽に取り組めればいいのだが。
*2:これは無理もない話で、私は、ゲイリー・マクファーランドとか、ジョアン・ジルベルトとか好きなんだから仕方がない。