半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『MIU 404』

おもしろかった度 100点


米津玄師 MV「感電」

ドラマはあまりきちんと観るわけではない私だが、家族は、そのクールで良さそうなドラマをそれなりに見ていたりする。
『MIU 404』は刑事ものが好きな妻の推しで見た。

基本的にドラマ観ないマンの感想なので、熟練のテレビウォッチャーにとっては的外れかもしれない。

  • 『逃げ恥』とかそういうの手がけている野木亜紀子作品なので、やはり世相に踏み込んだものが多かった。刑事ドラマものサスペンスものというと、船越英一郎、水谷豊、沢口靖子などが目に浮かぶ、「往年の」感があるわけだが、犯罪も犯罪被害者も、SNSの利用(SNSの無名性もSNSによる個人情報晒しも同様にとりあげられている)も多く、年齢層も多彩。徘徊老人問題、パワハラ・ストーカー問題、外国人労働問題、なりすまし問題、Youtuber問題、ドローンテロなど、世相の取り上げ方も、現代的。いってしまえば節操がないわけだが、10年後に振り返ると、2020当時の世相問題が懐かしく思い出されることだろう。その意味では、やはり定番化、シリーズ化はしにくいかもしれない。IWGRっぽい。
  • 綾野剛星野源の刑事二人の掛け合いは、「あぶない刑事」感が強かった。とすると、柴田恭兵綾野剛で、舘ひろし星野源か。ただ、80年代のおふざけ感よりも20年代はもう少しシリアス。
  • 綾野剛星野源をはじめキャストは豪華すぎるのでシリーズ化は想定していないのかなあとは思ったが、機捜という部局内の和気藹々感(とにかくうどんを食べたりだとか)は、シリーズ化してくれてもいい物語世界観だった。いいよね、こういう登場人物が生きている感じ。
  • 敵役の菅田将暉がすごかった。月並みな感想ですが。3話くらいでちょろっとでてきて、だんだん氷山の一角が一角じゃない感じに存在感を強めていくところなど、これは演技もだけど脚本の力でもあると思う。
  • 「機捜」というのは、初動捜査を行うチーム。これも往年の名作「特別機動捜査隊」というのがあるので、それに対するオマージュなのかなと思ったりもした。ただし、これを懐かしがる人達は60-70代なので、その人達には、ドラマのキャスト・プロッティング・題材はちょっとイマドキすぎるので、マーケティング的にはあまり有効ではなかったかもしれない。「機捜」は医療でいうと救急救命ファーストタッチみたいなものだから、ERがドラマになり得たように、海外ドラマのERよろしく、二十四時間のシフトのなかで、3-4ある複数の事件を同時並行で描くような刑事物の定番シリーズがあってもいいような気がする。
  • 全国のうどんが食べたくもなった。飯テロだよなー。ふるさと納税でも利用してみようっと。
  • とりあえず「メケメケフェレット」はかなり頭に残った。使いようがないボキャブラリーだが。