この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。
- 作者: 小林エリコ
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2017/12/07
- メディア: Kindle版
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高校では国語もトップだったような人が、ハードワーク、ブラック職場にて心折れて、
実家に帰り、引き込もりになる。
その後一人暮らしをしながら、生活保護で暮らし、ある精神科クリニックの広告塔になって、それを脱し、
編集者として再生するまでを書いたもの。
息苦しい人生のありよう、という意味では、『最貧困女子』とか『ブラック企業』とか、そういう社会派レポートの世界を実地体験、という感じだった。地獄めぐりだ。
- 作者: 鈴木大介
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/09/27
- メディア: 新書
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物語(というか実話なんだが)、の中盤に、精神科のクリニックがでてくる。
商売上手な開業医で、皮下注射の統合失調症の新薬の広告塔的な役割をしていたり、そのおかげで、製薬会社主催の講演会に、患者として呼ばれて美味しいものを食べたり、という体験がでてくる(オイオイ……)、あと、デイサービスというか、障害者支援事業としてパン屋を作って店員として患者を勤めさせたり。まあいろいろ確かにアクティブだなあと思う。
クリニックの先生としては、どうせ生保の精神科患者なんだから、うまいもんでも食わせて旅行をさせてやったら喜ぶやろ…みたいな感覚もあるとは思う。(筆者からの視点は完全にそう)。
それも、まあしゃあないんちゃうん?という気もしたが、
この筆者のえらいところは、そういう贅沢と自分の尊厳を天秤にかけて、
贅沢と訣別したところ。
そして、自由を得られたところ。
そういうのえらいよな、と思う。
みなができるわけではないもの。
「人はパンのみにて生きるにあらず!」