オススメ度 90点
ちょっといくつか読み直してみよう…度 90点
- 作者: スティーヴンキング,Stephen King,田村義進
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/07/05
- メディア: ペーパーバック
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halfboileddoc.hatenablog.com
少し前に「文章を整える技術」という本を読んだ時に、スティーブン・キングのこの本が例に取り上げられていた。
なので遡って買ってみた。
Kindle版がないので、リアル書籍で久しぶりに購入する。
『ミザリー』『ミスト』くらいしかキングの小説は読んだことがなかった。
が、映画の原作を多く手がけている人。
スタンドバイミー、シャイニング、キャリー、グリーンマイル… 誰でも知っている映画の、原作を書ける人。
ある種の国民的作家といってもいいんじゃないだろうか。
スティーブンキングは日本の五木寛之とかみたいなもんだろうか…
本の最初1/3ほどは、自伝。
意外なことに、労働者階級の出自で*1、その辺ではレイモンド・カーヴァーなどに近い。
苦労して生活の傍ら原稿を書いて雑誌に投稿して、やがてヒットを生み出すまでの過程は、なかなかストレスもたまる苦しいものであったのではないかと想像する。
支えてくれる奥さんがいい人そうであることが、救いだ。
恋愛に関しては放埓ではなく基本的に一途な人であるらしい。
途中から、文章術になる。
ま、大部分は英語の文章術なので、我々の直接役にたつものではない。
しかし、基本的には削れるだけ削り、シンプルにした方がいい、というメッセージ。
シンプルに。
以上!…という感じだ。
あとは、アルコール依存、薬物依存、大事故からの復活。
人生の障害からの復活、生きること、生きる意味。
結構シリアスなメッセージだ。
文章術の本からの孫引きが出発点で読み始めたので、文章の書き方についての本かと思ったが、
作家としての自分を振り返る本だった。
なんか順風満帆な人だと思っていたが、かなり紆余曲折のある人生行路のようで……
こういうの読んじゃったら、味方したくなっちゃいますよね。
*1:大学には行くのであるが、その後も肉体労働に近い仕事を転々とする