『「指示通り」ができない人たち』榎本博明
自分の力量に気づかず、「できる人」のようにふるまって迷惑をかける人、取引先に一緒に行っても、まったく違う理解で物事を進めてしまう人、状況の変化に対応できず、すぐにパニックになってしまう人、そもそも「指示通り」に動くことが難しい人……。そういう職場にいる人たちを紹介しながら、その改善策も一緒に考えていく本。
そういう人たちの深層心理を理解することで、改善策にも近づくことができる。様々なケースをもとに、心理学博士の著者とその上司の会話で文章を展開。
「最近の若いものは…」的なZ世代論もよくある。けどZ世代だけではなくて職場で出くわす問題のある人は全年代にあまねく存在する。
「いまいち使えない人材」という言い方はよくないことは十分承知のうえで、しかし人材を採用すると、とても扱いに困る人が一定数存在するのは事実だ。
うちも中小企業で、給与条件がいいわけではないから来てくれる職員を選ぶことはなかなかできない。
中小企業の職場風土でもあり、入社してもらったものの、すぐ職場を去ってしまう人は残念ながらいる。
うち(弊社)が悪いよな、と思うこともある。
環境要因だったり属人的な問題だったり。
そんな時は本当に申し訳ないなと思う。
ただ、どう考えてもこっちの落ち度ではなく当社比で「普通」な人の基準から大幅に逸脱した人がいるのも事実だ。
大体2:8くらいでそっちの方が多い。*1
この本は、そういう難しい人のパターン、類型を紹介している本。
首がもげそうなほどうなづいてしまった。
いるいる……いるよそんな人……
言語化、パターン化をするとわかりやすく、何かしら見えてきそうなものはある。
認知能力、メタ認知能力、非認知能力の三つの分類は、なるほどと思わされるものがあった。
ただ、この本の残念なところは、類例としてよくできているもののでは「対策」というとあまり示されないことだ。いくつかヒントは示してくれているけれど、ちょっと弱いなあと思った。
表紙の挿絵、いいですよね。
ちなみに個人的な総括としては
- 認知能力:「悪い人じゃないんだけどね…」と言われがちなタイプ。なんか引っかかって完遂できない。
- メタ認知能力:「いい人なんだけどね…」と言われがちなタイプを含む。端的にいうと要領が悪くて、真面目に取り組んでもゴールに辿り着けないタイプ。
- 非認知能力:この人たちは仮に仕事ができるようになっても目の行き届かない部署だとなんかえらい事態を引き起こしがち。
