半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『怒り』吉田修一

外勤先の職場の子が「今読んでいます」みたいな感じで教えてくれたので読んでみた。映画になったやつよね、なんか不愉快な筋のやつよね?くらいの認識しかありませんでしたが。

理不尽な通り魔殺人を犯し、消えた犯人。その足取りは不明であるが、3つの場面で、ささやかな生活を営む人達のもとに、ふらりとあらわれる三人の男。犯人は誰なのか――

みたいな感じでしたが、導入部分で、刑事、三つの場面の登場人物が登場し、並列して話が進んでいくので、やや序盤は攻めあぐねた。中盤から後半にかけては怒涛の展開。

感動?というのとも違うが、心に迫るものもありつつ、後味の悪さ、みたいなものも感じつつ。

俺、この世界には住みたくないな。