「Over the sun」「Cotenラジオ」「ゆる言語学ラジオ」「上坂あゆ美の私より先に丁寧に暮らすな」がお気に入りだ。
ゆる言語学ラジオは軽妙な(アホっぽい)語り方である反面、内容としては蒙を啓くようなことが多い。
いつもほおほおと思いながら聞いている。
そのゆる言語学パーソナリティの水野さんの本。
内容としては、ラジオで語った内容も含まれるが、
会話と会話の間の継ぎ目、そこで人間の脳内で何が起こっているのか、を非アカデミアの人でありながら、きちんと学術的な裏付けを紹
介しながら、総花的に紹介している本。
いや、面白い。
オースティンの言語行為論、グライスの協調の原理、スペルベル、ウィルソンの関連性理論、統語論と構造主義、チョムスキーの生成文法、形式意味論
えー、とか、あー、うーん、などフィラーに関する話、沈黙の時間によってターンテイキングがどのように行われているか、ジェスチャーとオノマトペ、ねとよの違いなど、
この本が秀逸なのは、我々が無意識下で会話で行われているメカニズムの一つ一つを、多すぎず・少なすぎず、絶妙のボリュームでインデックス的に紹介していることだ。
言語学の知識がない人でも「なるほど、へー」と思え、なおかつ理解が難しい部分は絶妙にはしょり、飽きさせない。でも通して読めば、めっちゃ勉強した気にさせられるし、言語学そのものへの興味を喚起させられる。著者は専門的研究者ではないが、その辺の紹介がすごくうまい。その意味では「ゆる言語学ラジオ」的エッセンスの集大成と言えなくもない。
かなりちょうどよくチューンナップされているよな、というのが一番の感想。
しかし、さて、ここからさらに興味をもって専門領域に進もうとする人がどれだけいるか。
あまりに程よい感じで総花的解説があるから、これで満足してしまうのであればもったいないのかもしれない(と思いつつ、僕も深掘りできないタイプ)。
