
合本 池袋ウエストゲートパークI?X 【文春e-Books】
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/07/14
- メディア: Kindle版
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池袋ウエストゲートパーク 合本1〜10。Kindle日替わりセールで1999円だった。
初出の頃は確か医師になりたての頃。熱心に紙の本を買っていたし、ゼロ年代の空気感を行間から感じ取れるような気がした。
地方にしか住んだことがない僕にとっては、東京の下町に住み、学歴や肩書など社会的立場などはないがスマートに物事を解決し(Book Wiseな自分に対するStreet Wise。どんな時代にもStreet Wiseが最強だと思う)、東京を縦横無尽に駆け回る主人公にある種の憧れも抱いた*1。
ただこちらの変化*2か、時代との適応か、いつしか僕の熱も冷め、文庫の購入は本棚を見るとどうやら8巻で止まっていた。
合本、一巻あたり200円か……ということで買ってみた。
JazzのCDで、往年のアーティストのコンピレーションでSeven Classicsというのがある。7枚分でも1000円とかどえらい安い。5枚くらいもうその人のCDもっているときにこれを買うときの気分かな。
久しぶりに読み直してみると、鮮やかにみえた文体も、ある種の様式美であり、ストーリーも通俗小説の域を出ない人情物のように思われた。素材は現代だが別に書き方は新しいものではないなあ、という落胆。僕にとっては「IWGP」も「剣客商売」も自分の住んでいない街の出来事なんだ。
キラキラと美化されていた石田衣良のイメージもメディアに本人が出るようになると、どうも目が細くぼんやりした顔立ちでもあり、少し幻滅したり。読者なんて勝手なもんですね。
ただし私はクラシックは聴かないのだが、この小説では文中にクラシックが、まるで「今週の一曲」のような感じでBGMよろしく取り上げられる。時間があれば、このクラシック作品は追体験してみたいと思う*3
それから、10巻合本だから、これで一区切り、これで池袋ウエストゲートパークとは訣別……と思ってたが、どんどん新作が出ていて、三毛猫ホームズ化しているようだ。
たしかに魅力的な舞台、登場人物だが……
えー。
現代では、売れているものは、容易には死なない。