半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『日本一やさしい経営の教科書ーとにかくシンプルで結果がでる画期的な経営入門書』

確かに看板に偽りなしかも。

市場が飽和し淘汰が進む介護業界で、
創業以来右肩上がりの成長を続ける会社社長の著書。
業界内外問わず、視察も多い。

・経営理念はまねしてつくる
・3年ごとに事業の柱を1本つくる
・決断は適当でいい。早いことが価値
・飲みの会多さが会社の強さ
無駄をそぎ落としたシンプルかつわかりやすい会社経営のノウハウを公開する。
株式会社武蔵野・小山昇社長推薦。

確かに、どえらくわかりやすい。この「日本一やさしい」シリーズはいろいろなものがあるが、あまりくだくだしく理論を言わず、必要なポイントを、背景の理論やスキームなどはそこそこに、結論を簡潔に言い切っている。
経営にはいろいろなスタイルがありうるわけなのだから、ここで言われているのはあくまで一つのスタイルであり、それ以外にも自分なりのスタイルというものはあってしかるべきだけど、割と万人向けの苦労譚やコツを言ってくれているこの本。
そうですね、学生でいえば、一年上の先輩が教えてくれるような雰囲気。


社員教育に多くを期待するな、とか、幹部は早く入った順でいい、とか、すごいゲンジツ的な話だとは思った。
ミスを恐れないように。ミスは経験なんだよ。とか。
新卒は、素直で明るい人を取ろう、とか、財務についてはキャッシュフローが大事なので、借りるときはきっちり借りること。

深みはないが、とにかく経営なるものをしなきゃいけなくなった人には、勇気づけられる本だと思う。
おさえなきゃいけないポイントはおさえつつ、失敗を恐れずどんどんチャレンジ!という感じで、
確かに筆者のポジティブさは、経営者に向いた資質なんだろうな、と思った。
自分はもう少し暗いし、やや臆病でもあることを反省した。