オススメ度 70点
わかりやすさ度 100点
先週に引き続き「職場の人間関係」に関する本をまとめていきますよ!
経営コンサルタント。もとは組織人事コンサルティングの人。
この本は、リーダーの教育を全く受けていない人に対しての覚書に近い内容。
会社だったら初めて係長になりました、課長になりました、みたいなやつ。医療現場でもそういうリーダー職というのはあるわけですが、多くの医療人は現場中心主義で、リーダーシップであるとか管理職は、普通の会社以上に忌避されがちなんですよね。それも、医療関係の管理職の多くはそういった教育を受けておらずなんとなく叩き上げでそのままリーダーになるパターンが多いから。
この本は、いわゆる理論的体系的な本ではないが、現場経験の長い人のTIPSという感じのもの。
非常に読みやすい。
というよりは読みやすさを最優先させていて体系的にリーダーシップを語ることは二の次であるのではないかと思う。
組織のミドル層になった人に対してこれがベスト!と言い切ることはできないが、読みやすさや内容という意味ではまず穏当。
ただ、とっかかりの良さという点では「マグロ漁船仕事術」にはかなわないな。
あれはナラティブなので理解しやすいんですよね…とにかく。
halfboileddoc.hatenablog.com
- リーダーシップの源泉は天賦の才能ではない(リーダーシップは関係性)
- 倫理的でないと思われてしまったならば、相手から生理的に拒絶されてしまう
- 「指示に従うのは当たり前」という幻想を捨てる
- コミュニケーションには、事実に相手の想像がつけくわわった解釈が加わる。情報の取り扱いに注意すること。
- 問題指摘=経営批判と社長が捉えてしまうと、社員は今後問題を口にできなくなる(疑心暗鬼のループ)
- 過去と相手を変えることはできない。未来と自分を変えることはできる。
- 問題を相手のせいにさせない。他責のループ。他責の人は成長しない。
- PDCAのDOは自分でやらず部下にさせる。リーダーはPCAに集中する(プレイングマネージャー型のリーダーはやなり通常の組織では無理があるのだと思う)
- 闘争か逃走は部下のストレスが限界に達しつつあるサインである(歯向かっているわけではない)
- 上司の評価をおしつけない。YouメッセージではなくIメッセージで。上司にできるのはきっかけや環境を作ること。部下が自発的に意思決定するお手伝いをすることしかできない。
- 心技体(心=姿勢、意欲)(技=知識や技術)(体=行動習慣)の事柄が人材育成において大切。技術だけを教えてもだめで、心・体の要素が足りない場合はものにならない(ここは立ち入りにくいが、立入れるようになるとリーダーシップを発揮しやすいと思う)