ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 野田サトル
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/02/19
- メディア: Kindle版
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- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 手塚プロダクション
- 発売日: 2014/04/25
- メディア: Kindle版
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ついこの前吉村昭「赤い人」という、北海道開拓史における刑務所・囚人の歴史を描いた作品を読んだ。
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その時に当然、「シュマリ」のことは念頭にあった。それと、ヤンジャンで連載中の「ゴールデン・カムイ」のことも。
ゴールデン・カムイは人気だし面白いことは承知の上で、通読はしていなかったが、今回KIndleまとめ買いで読んでみた。
……すんげーおもしろいでやんの。
日露戦争から帰ってきた「不死身の杉本」とアイヌの少女アシㇼパが出会い、物語が回り出す。
やがて新撰組の生き残り、土方歳三が率い、蝦夷の独立を目指す集団、一方、北海道の自治独立を目指す陸軍第七師団歩兵第27聯隊と、アイヌの埋蔵金を巡る三つ巴のデッドヒートに発展する。
隠されたアイヌの金塊という点では「シュマリ」とバックボーンは一部似ている。
だが、ストーリーの転回は当然全く異なる。
どちらも優劣つけがたいが、イマドキの作品である分、『ゴールデン・カムイ』の方が、いろいろな要素を丁寧に描いていると思った。
アイヌの生活描写、化け物じみた戦闘集団の様子、暴力描写などは、やはり新しい作品はクオリティが高いとは思う。
ゴールデンカムイは、人の描写が、風景と同じタッチである分、銃などで撃ち殺され、生命の光を失う描写が、やけに生々しいと思った。