- 作者: 堀尾省太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/10/23
- メディア: コミック
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Facebookとかやっていると、「漫画が無料で読める!」みたいなアプリの宣伝がよくありますね。そこで割とおもしろげな漫画が取り上げられてて、だからまあKindleで読んでしまう。そうすると、なんか、一見目を惹くどぎつい漫画ばかりが増えてゆくわけです。割とわかりやすい展開ですよね。
そういう漫画ばかり読んでいると、購入傾向からの「Amazonのオススメ」というリストも、そんなどぎつい漫画ばっかりになるのな。悪循環です。
『村祀り』『死囚獄』『ギフト』『生贄投票』『監禁嬢』『奈落の羊』『死役所』『蝶獣戯譚』…悪貨は良貨を駆逐する…とまでいうと言い過ぎであるが、共通点は屋台のジャンクフードのように、読み手をぱっと惹きつけはするけど、それ以降の展開力にいささか難があり、今ひとつ深みにかけること。
そういう読み味の連続にやや辟易としていました。
なんかね、読めば読むほど頭が悪くなっていく感じがあるんです。
あ、『死役所』は面白かったですよ。
しかし『ゴールデンゴールド』堀尾省太はかなり面白いなあと思いました。なにより舞台となっている向島〜備後地区が地元なので、そういう意味でもぐっと来た。やっぱり地元びいき的なものってありますわな。
冒頭のシーンのアニメイト、福山駅前の元トポスのビルのアニメイトや!僕がよくいくカラオケの建物や!とか、そういうのもちょっと嬉しかったんですけれども。
- 作者: 堀尾省太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/06/23
- メディア: Kindle版
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という釣り文句に惹かれて *2、『刻刻』を読んでみたんですが、面白かった。
うーん、なんというか、先程の作品群と比べ「読めば読むほど頭がよくなっていく」感じはしました。
時間を止め、その中で活動できる能力をもつ一族と、別の集団と、その戦いと言うかなんというか。
そういう設定だと、何度も時間をとめたり戻したり、みたいに、プロットの中で能力を使うのかなあと思っていたら、そうではなくて。
そういう設定の中でダレもせずストーリーがぐいぐい動いて、一気に読ませられてしまいました。ものすごく完成度が高く、きっちりしています。「ライオン仮面」的な要素 *3全くなし。
連載時にはアンテナにひっかかっていなかったのが悔やまれます。まあ、モーニング・ツーだもんなあ。
最初の印象では、第一巻の序盤のところだけ、やや展開が早くて不親切かな?と思いましたが、そのあと十分没入できたので、別にいいんだと思った。「?」を残しながらストーリをすすめるのもテクニックですよね。