- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 新書
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最近冬眠状態であるじっぽさんが琥珀色の戯言でお勧めしていたので、帰宅途中の本屋で購入。
ページ数はそんなにない割に、えらくいい紙で重く感じます。ちくまの本は高い。
講演をまとめた形式で、非常に読みやすい。しかし逆に言えば本という形では今ひとつ食い足りない気もします。
題名からは、抽象的かつ一般的な議論をするのかと思っていたのですが、かなり具体的な話でした。物語を実際に生産する人間の見地なので、これは当然といえば当然です。前半は「Making of『博士の愛した数式』」のような感じ。
他は「アンネ・フランクの日記からいかにインスパイヤされたか」「小説家になるまでの私」といった話。
非常に面白く、もうちょっと詳しく聴きたいなあと思いました。講演で聴いていた人もそういう印象を抱いたのではないでしょうか。
村上春樹も『若い読者のための小説案内』という本で物語というものの解き明かしをしていますが、物語を書く人は「意識した無意識」とでもいうようなものが大事なんだろうなと思う。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: 文庫
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