- 作者: 柴田元幸
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 文庫
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これは柴田氏のエッセイ。
外国文学の中にでてくる食べ物について、というお題でいろいろと含蓄のある話が聞ける。
一般的にはかなり本読みの類に入る私ですが、残念ながら小説はとんと苦手で、特に外国の文学は手を出したいと思いつつも敬遠しているのですが、この本がことのほか面白かったので、ここでとりあげられたいくつかを読んでみたいと思う。幸い、時間はまだずいぶんあるから(死ぬまでにはね)。
吉野朔実さんの、点描っぽい挿絵も、いい雰囲気です。繊細な文学青年というか絶望先生といいますか、という趣で。
どうでもいいが、以下のくだりに激しく同感。
運動会のリレーでもドッジボールでも何でもいいのだが、スポーツができる人間は共同体(クラス・チーム等)に貢献出来るチャンスがたっぷりあるが、勉強というのは実は超個人主義だから、いくら勉強ができても共同体には何ら貢献出来ない。したがって一般論として、勉強ができてもちっとも人には好かれない。
柴田さんは、こういう心情の人なわけです。