半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

Kenny Dorham "Osmosis"

Osmosis

Osmosis

BlackLionという、名前だけはかっこいいがまあ二流レーベルの作品。三管編成で、いわゆるハード・バップらしい演奏。ヘッドアレンジを施したテーマ部は、まあまあ格好いい。どうもピッチとかがもごもごしたり、ちょっと熟成が足りない気はしますが、ちょっとダークな雰囲気はよろしいです。
 ただ、肝心のドーハムのソロがあまりよくない。吹き始めからフレーズが流れてくれなくて、付かないマッチを擦っているような感じなんですよね。カーティスフラーのソロは(手癖が多いといういつもの欠点はあるものの)まあまあ。サックスの人はあまり知らないけれども、普通にうまい。ただ、あまりイマジナティブな人ではないように思う。

 ブルース中心の割とソロをとりやすいのが数曲と、あとLike SomeoneとJust Friendsはなんとホーンレスでトミーフラナガントリオという、どうみても無理矢理にアルバムの体裁を整えた感が漂います。

 あとね、あまり録音が好きじゃないです。スピーカーの前に一枚膜をはったような感じ。