半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

世界金玉考

久しぶりの更新がこの本だとは…

岡田斗司夫チャンネルとかで紹介されていたので読んでみた。

まあ、いってみれば金玉というものにフォーカスをあてて、比較解剖学的、人類学的、歴史学的な考察を繰り広げた痛快な書、ということになる。

男子は小学生も中高生も若者もおじさんも、下ネタが大好きだ。
下ネタというと、基本的にはうんこしっこちんこまんこの話ではあるが、キンタマというのは、いわゆる快楽器官ではないので、陰茎に比べると下ネタでも特異な地位にあるようには思う。

なかなか面白いけど「考」と書いている割には後半は事例の紹介が多く、網羅的に載っけていて考察、まではいっていないものも多いんじゃないかとは思った。なので、後半若干ダレ気味である。まるで夏の暑い日のキンタマのように。

力作ではあるけども、名作であるかというと微妙だ。
それでも20代のころの僕なら、本棚のサブカルっぽさを醸し出すために、本棚の見えるところに意気揚々と陳列したかもしれない(今はKindleなのでそういうことを考えもしない)。

以下、備忘録:

  • キンタマの存在意義は精巣を冷やすため、と一般に言われているが、精巣が体内にある種も多い。
  • 有袋類キンタマは陰茎の「前」にある
  • キンタマ=冷却仮説・トレーニング仮説・全力疾走仮説
  • 生の玉(きのたま)が訛った説、キビシタマ(緊玉)=命に関わる玉がキンタマになった説
  • 諸外国でのキンタマスラング(解剖学的正式名称ではなく)は= Ball というのが多い
  • 加藤清正の家来に金玉姓あり
  • 去勢:中国の宦官・イタリアのカストラート、牧畜における去勢の方法など