オススメ度 100点
甘酸っぱ度 80点
うちのクラスの女子がヤバい(1) (少年マガジンエッジコミックス)
- 作者: 衿沢世衣子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/15
- メディア: Kindle版
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何かで紹介されているので読んでみた。
面白かった。
1年1組はどこにでもあるごく普通のクラス。だけど、他のクラスとはちょっとだけ違うところがありました。女子生徒がみんな、「無用力」と呼ばれる、まるで何の役にも立たない、それも思春期だけしか使えない超能力を持っていたのです――。思春期女子はへんてこで、それがフツーで、みんなかわいい! 衿沢世衣子が描く、思春期限定・ちょっと不思議なハイスクール☆デイズ!
ちょっと変わった設定の、でもふつうの物語。
そういう意味で、ストーリーテリングとても巧妙だと思った。
中学生から高校生の女性(男性もだが)で、人生の中で一瞬輝いている人っているもので、そういう人は、昔から文学でも描かれていた。
まあ、昔は単純に「コケットリイ」みたいな性的な魅力としてとらえられてはいたけれど、本作の「無用力」という、役に立つのか立たないのか微妙だけれどもなんだかすごい能力、という形。こういう形で描く設定が、もう、うまい。
だって、実際の世界でもこういう若い子いるもんね。ものすごい可能性を秘めているけど、普通の生活をしてる子、いるいる。
若い頃は、才能にひっぱられているそういう子も、20前後で、能力を失う、というか、自分の能力と才能と折り合いをつけ、能力を御することができて、「ふつーの人」になっていくのだ。
学園モノの甘酸っぱさというか、そういう思春期のもやもやが、とてもリアルに追体験できるので、暗黒の学生時代を送っていた自分は死にそうになった。ふんふーん。
絵は確かにややわかりにくいのかもしれない。
表紙絵はどれも面白かった。過去の名画をモチーフにしている。
1巻:民衆を導く自由の女神(ドラクロワ)
2巻:ヴィーナスの誕生(ボッティチェリ)
3巻:ラス・メニーナス(ベラスケス)