半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『目玉焼きの黄身 いつつぶす?十二巻(完結)』

おおひなたごう
同時期に女性恐竜が主人公の漫画「ラティーノ!」も連載していたと思う。
芸の幅が広いひとですよね。

細かい設定を作って、その「型」の中で動かしてバリエーションをつける芸風が得意だと思う。
お笑いで言えば「天丼」、作曲技法で言えば「Motif展開、Motivating」というやつ。


バカリズム トツギーノ(1)
バカリズムのフリップ芸は、「天丼」の教科書的な名作だと思う。)

日常よくある食い物の、食べ方について、おとなげないこだわりと偏狭さを持つ主人公。
当初、ぬいぐるみショーのアクター、女性芸人というカップルの二人は、些細なことで、喧嘩し、仲直りし、しかし、またあらたな食で憤激し、を繰り返していたが、主人公の人格的な成熟もあり、だんだん怒らずに、受け入れる度量の広さを見せるようになる。

それにつれて、二人のライフステージも変化し、この12巻では結婚し、ハッピーエンドとなる。
ささいな食行動漫画とみせかけて、成長譚に着地し、なんとなくほっとした。

同じようなこだわりの「食行動」漫画としては

これも少しにている。ただしこちらの方が、奇人変人見本市感は強い。