オススメ度 80点
カツマーとかキャラで言われているけど中身はやっぱりマーケッター度 100点
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/04/28
- メディア: 新書
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思った以上に腹落ちした本。
帯には西原理恵子が「また勝間が嫌われそうなこと言っているぞー!」という、絶妙なツッコミ。
(こういうツッコミって、なんとなく世間的な攻撃をかわす効果は確かにある)
10年くらい前、「カツマー」といわれたころの心情とメリット・デメリットをあげて。
有名人というカテゴリーにはとんと縁もない自分だが、勝間女史もまあそういえばそうであって、その勝間女史も本が売れたことで、ちょっとメディア露出したわけです。
じつは、人生のミッションに向けて独立してはじめた金融ビジネスに敗れた、というのがそもそものきっかけでした。
勝間女史にも有名人になるインセンティブがあり、それを意図的に狙っていったこと。
有名人に、なろうと思ってなれる。すべての人に共通するのが「じゃんけん、じゃんけん、またじゃんけん」の精神であること。
しかし有名人になると、功罪がある。
経済的にはあまりペイしないと。
常に衆人環視の目にさらされること。(それを快感とする人でないと続けられないかもしれない)
いわれのない非難をうけること。
有名人になる最大のメリットは、人脈のひろがりによって、チャンスがひろがること。
他の分野で活躍してい人との関わりができたり、オファーをいただける喜びというのは、有名人になる数々のデメリットを排してもっともすばらしいことであった、ということ。
もちろん、本にしたり、考えを後付けで整理したりする場合というのは、自分の主張に合う部分のみをピックアップすることにもなるし、叙述トリックもあるだろう。しかし、状況の観察眼などは、やはり勝間女史らしい確かなものだなあとは思った。
その方法とは、ひとことで言えば、自分をある商品ととらえて、その特徴を把握し、どのセグメントのどの顧客であれば受け入れられるのか、そして、どのチャンネルを使ってどのようにアプローチすれば売れるのか、その仮説をつくり、PDCAサイクルを回して実行する、その繰り返しです。つまり、通常のビジネスと同じです。
多分、この本のエッセンスはこの部分。抽象化されて当たり前の内容になっているが、経験から語られる重みがある。
勝間和代=極めてクールな人やなあと、やっぱり再確認した。