オススメ度 100点
でも、ちょっと過剰に意味を汲み取りすぎていませんか?度も 100点
- 作者: 矢萩秀明
- 出版社/メーカー: シンコーミュージック
- 発売日: 2012/10/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Jazzの店で薦められて購入。これはおもしろかった。
一言で言えば、スタンダード・ジャズのリードシートのアナリゼということなのだが、
むしろどちらかというと「旋律学」といいますか、コード進行の理論と、旋律の妙を、解析している。
歌詞そのものには立ち入らないが、旋律とコード進行の、数理的な解析というよりは「意味論」といいますか。そういう感じ。
ちょっとトンデモの域にギリギリ踏み込みつつ…
数学の本だと思ったら、数秘術の本だった、みたいな読み味があることは否定できない。
ただ、メロディーのMotifの展開法とか、コード進行とかの部分についても、かなり詳細な解説をしてくれる。
アドリブのためのChord Progressionを勉強する機会は多いが、Melody-Makingおよび、Chord Constructionまで教えてくれる本はあまりない。
「名曲とは偶然ではない、名曲なるべくしてなったのだ」という言葉が章の結びに頻出するのだが、著者の本音そのものなのだろうと思う。
個人的にはIpanemaの娘のBメロの解析を長いことなおざりにしていたのが謎がとけてよかったです。
それより、思っていたコード進行が違っていましたけど。Bメロ二段目 F#m7が、この本ではAmaj7、三段目 Gm7がこの本ではBbmaj7なんですよ。
まあその方が整合性は取れやすかなー、とかは思った。まあ骨組みとしては本質的に同じだし。