- 作者: ナンシー関
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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角川のナンシー関『何*』シリーズ(一応、正規表現)、亡くなるまで追いかけたのは前作までなのであるが、これは、文庫未収録の色々載り漏れた雑文の寄せ集めという感じだった。よって、初出が89年とか、90年代のものも多く、どうにもこうにも懐かしい。
ただ、ナンシー関、若い時から文章は安定している。
若い時の文章と死ぬ直前の文章、殆どぶれがない。
ま、晩期になると、固定した読者が多くなるので、序論のような部分がやや簡略化され、単刀直入に本論が始まる分、論旨が深いところまで行くことはあったが。
今回のは、古いの新しいの、色々入っていたので、なんだか法事の時に故人の若い頃、老年の頃のエピソードを親戚から聴かされた時のような懐かしい気分にさせられた。もうこの人はいないのだなあ。