ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: スティーヴン・ジェイグールド,Stephen Jay Gould,渡辺政隆
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 文庫
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なんか風邪ひいちゃって、お家でふらふらしている時に読む。買ったのは多分2-3年前。そのころ別の惑星での奇妙な動物の進化?みたいな本*1が流行っていて、この本はカバー絵がそういうのに阿っているようにみえたので、ちょっと敬遠していた。また、エッセイと違って書きだしがスロースタートだったので、挫折していた。やっぱさ、アメリカ人なんだからハリウッドスタイルでぱぱっとつかみはOKにしてくれなきゃこれじゃあフランス映画だよ、とかぶつぶついいながら積ん読にしていたのだ。
で、今日は帰りの電車でツァラトゥストラとか買ってきたがあまりに登頂困難な峰であることを悟り、これを読んだが、おもろいがな!なんで今まで読まへなんだんやろか?
一流の科学者であるグールド氏は丁寧に、ごっつわかりやすく真髄を紹介してくれるし、それから、後出しじゃんけんのように過去の科学者の誤りを断罪したりしない。
たとえば第4章に出てくるウォルコットや第3章のウィッティントン、サイモン、デレクに対する視線は尊敬と愛に満ちあふれている。
ごっつ「科学」したくなったわ。たとえば野球部員にとっての「キャプテン」のように、科学者にとって元気が出る本、と私はいいたい。僕のやっている研究分野にはびた一からみませんけど、科学に対する姿勢として、感ずるところはある。
でも、ちょっと朦朧としているから、Just the two of us?(by ダンスマン)
*1:フューチャー・イズ・ワイルド