各所で話題になっていたので購入。単行本を買うことは僕にとって非常に珍しいということは書いておこう。文庫になるまでまてなんだ。
なるほど。なるほどなるほどなるほどといった感じで、非常に得心がいった本であった。
結構深い内容なのに、徹底的にわかりやすい筆致で、なんだか今までにもやもやと抱いていた違和感を、非常に明確な形で解決してくれる。たとえば幾何学の問題で、補助線を一本引いた途端、直感的に解答できるような感じだ。
僕がこの人の本を買うのも、確か六冊目だ。
いつも敬服するのは、この人、絶対に自分の軸をゆるがさないというところだ。ちくりちくりと舌鋒はかなり鋭いのだが、あくまで鋭いジャブのようなもので、思いっきり体重を載せたようなパンチは、まず打たない。そういうパンチは破壊力はあるが、打つときに隙ができる。かわされたり、伸びきったところをタイミングを合わせてカウンターを打ち込まれたりすると危険である。
その点、彼女は、常に余裕を崩さない。しかし批評(というか悪口?)の切れ味はかなり鋭いと思う。