半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

菊地成孔『アフロ・ディズニー』

何かの折にアフロ・ディズニー2を買ったけど、1を読んでいなかったのでちんぷんかんぷんでした。この度1をやっと買い直して、全貌を理解することができました。

なるほど。
視覚芸術と音楽の関係、映画と音楽との関係、など、に対して、いつもの菊地節が炸裂。

非常にスリリングな論理展開が続きますが、今回は軽口は少なめで、それだけ、このテーマが重要であると思わせられます。若干手探り感はありますが、「服はなぜ音楽を必要とするのか」でもされていた議論が、さらに深くなっている。新しい地平に立って、論考をするというのはこういうことなんだ…と菊地成孔の本を読むといつも思う。

菊地成孔のすごいところは、プロデューサーとしてもプレーヤーとしても成立しているところですが、本当のことをいえば、その三役を一人でしなければならないのは、むしろ難しいことでしょうね。評論家・理論家だけであったなら、どれだけ精神的な負担が少なくてすんだだろうに。