行動経済学を露悪的な視点で解説したもの。
うん、まあ行動経済学って、行動経済学は合理的な意思決定の限界を踏まえたふえで、人々の非合理な選択を解明する学問。
だけど、Nudgeとかいう用語。これは「さりげなく押す」ようなちょっとしたことで人々の行動を望ましい方向に向ける、みたいなもの。なんかレジの並びに2m間隔を保つために貼ったシールとかが、行動経済学の例として取り上げられていると、それは卑近すぎないか?とは思う。
あと、行動経済学と心理学の垣根が今ひとつ見定めがたい。
例えば、心理学に通暁した人が、相手の心理をコントロールして、こちらの思い通りにコントロールする、みたいなことって、利他的であれば容認されうるけど、利己的な目的であれば、まあ色々問題があったりするわけで。まあこういうのってナンパメソッドとかにめっちゃありますよね。
この本ではそのあたりは意図的にぼやかして、相手をコントロールするためのTips、みたいなものを章立てで紹介している。
まあ、そういう意味では「人間通」とか、そっち系に通じる本なのかもしれない。