オススメ度 80点
ほんとうにあるんだ度 90点
- 作者: セキュリティ集団スプラウト
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/07/21
- メディア: 新書
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ダークウェブというと、自分の実生活に絡むことはほとんどないので、テレビドラマ「相棒」にでてくる言葉としてしか知らない。悪い人や、悪いテロ組織や自殺志願者サイトみたいな人が、こっそりとコンタクトをとるのに使っている、というやつ。
インターネットでは、インターネット上にあるすべてのファイルが閲覧・検索できるわけではない。
今では検索エンジンで検索できないファイルの方が多い。
一番表にある、GoogleやYahooで辿れるところが「サーフィスウェブ」「ヴィジブルウェブ」。
その奥に、検索できないウェブコンテンツ「ディープウェブ」がある。
ディープウェブがすべて非合法なわけではなく、Closed SNSとか、例えばクラウド管理されたものとか、Gmailとかもディープウェブに入る。プライバシーやセキュリティで守られているウェブコンテンツは結構多いのだ。
そのディープウェブのさらに奥にダークウェブがある。
これはまず普通のブラウザでは閲覧もできない、アクセスするには必要なソフトウェアが必要(「Tor」「I2P」「フリーネット」など)だし、情報の閲覧性がほぼなく、口コミというか、丹念にリンクを追っていくしかない。
それも日々状況によって変わる。
もちろん、アクセするものも、個人が特定されないための工夫も必要だ。
銃や麻薬のやりとりをしたその記録が残っていたら、あとで証拠になってしまうからだ。
ビットコインなどのブロックチェーンによる決裁システムは、マネーロンダリングや、匿名性の高い取引には向いているらしい。仮想通貨自体はそんなに問題ではないのかもしれないが、ダークウェブとの相性が良すぎる部分は、政府に警戒を抱かせる理由にたるようで、この辺りが「仮想通貨は通貨か否か」という命題で問題になっていたようだ。
そんなダークウェブの通信手段、Tor (The Onion Router)を作り出したのは米国アメリカ海軍。
もとは、独裁国家からの反体制側にいる情報提供者を守る目的で作られた、と。(バレると殺されるので)
そういう武器が、陣営を超えて使われてしまうのも、人の世の常だなあと思った。
感想。
本当にあるんだ、ダークウェブ。
僕は全然その闇をみたことがないので、やっぱりリアリティがなかった。