原田知世"Music and Me"

music & me

　最近の原田知世……といったって、僕たちは"Blendy"のCFしか知らないわけなんですけれども（どうしてBlendyはず〜っと原田知世なんだろう？）
　大学ん時の後輩H野君ががNet上でなかなかいいということを書いていたのでこのCDを買ってみました。信頼に足る後輩というのは貴重なものです。

　しかし、なんか最近自分はこういう「癒され系」の音楽ばかり好んで聴いているような気がしますね。
　ええ、ええ、そんな感じです。一言で言うと。

　ジルベルトやワンダ・サーの正当な系譜の歌い方、これは最近はやりなんですが、身も蓋もなく言ってしまうと「きちんと腹式呼吸しない系」の歌唱法。
　でも声もきれいだし、音程もしっかりしている。きちんと声をだして音程をとる、正当的な歌唱も難しいけど、mpくらいのささやき声で音程をとるのも、それはそれで結構難しいものです。なんか昔のカドカワ映画のヒロインはみんなピッチがやばいという固定概念を持っていた私は、今の原田知世の歌の上手さにかなりおどろきました。

　ボーカルを支えるバックのサウンドとも、これがまたいいんですね。多彩だけれど、うるさすぎず、程よさがいい。原田知世、年齢を感じさせない清純さに、びっくりすると同時に好ましく思いました。
一曲目のざわざわっとしたSEなど、まさにBlendyのCFのイメージそのものといえましょう。
　『時をかける少女』のボサノバっぽいバージョンもいい。

　このCD、職場で流していると「ふーん」みたいな感じで聴きながされているけど、最後の曲で「あれ？時をかける少女？……原田知世？」みたいにみんながなるのが面白い。

　難点はジャケット。

　ちょっとざらっとした紙ジャケットなんですけれども、それはいいのですが、帯がついているのです。帯は、ジャケットよりもほんのちょっと大きい幅なので、中にしまうことも出来ず、結構困る。僕は貧乏性というか、中途半端なマニアで、付いているものを捨てずにとっておきたい人間なので、ちょいと困りました。