オススメ度 100点
ディストピア度 90点
ちょっと前に、「辺獄のシュヴェスタ」「不朽のフェーネチカ」を読んで結構面白かった。
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なので、この竹良実の新刊ということで、バトルグラウンドワーカーズを読んだ。
それは未知の生命体「亞害体」と戦う
人形兵器「RIZE-ライズ-」を遠隔操縦するパイロット職の通知だった。
人類のために立ち上がる者 という意味を込めて命名された「RIZE」。
戦地の最前線で、人々に知られず世界を救う仕事に就いた仁一郎だが…!?
舞台は近未来か現代。
コミュニケーションのとれない異星外生物に侵略を受けている世界。人間側は、侵入する異生物を撃退する公社に勤務するようになる。
遠隔操縦ロボットのパイロットなので、都心にある本部に通勤しつつ、日常生活を営む。
軍隊のような、サラリーマン(というか、アルバイト)のような生活。
まあ、なんつーか、ディストピアなんですわ。
人型兵器とはエヴァンゲリオン的なシンクロ操縦をしているので、ダメージを受けると、苦痛などは肉体に受けることになる。
機体を破壊される前に強制遮断をしなければ、操縦士は心肺停止状態になる(ちなみに強制遮断も5回までしかできない。5回以上やったら、死ぬ事になるんだと思う)
生活が苦しかったり、家族を養わなきゃいけないために、死亡リスクの高い作業に従事する。
「辺獄のシュヴェスタ」では、中世の酷薄な生活の空気感描写がすばらしいと思ったけれど、現代においても人生は酷薄でシビアだ。
侵略設定は「エンダーのゲーム」に似ているが、敵よりも味方の人間の方がずっと怖い、ということだろうか。
2巻に入って、話も大きく展開して、今後が楽しみ。