Bob Mintzer "Big Band Trane"

Big Band Trane

コンテンポラリー・ビッグバンドであるBob Mintzerの、全然有名じゃない一枚。
ハーモニーに関しては、非常にイマドキな洗練されたアンサンブル。そして、カーラ・ブレイとは違い、ほどよいスイング感もある。カーラブレイはハーモニーはあれだけエッジが効いた格好いいサウンドなのに、ビートがあまり気に入らない。ちょっとロックっぽいのだな。

　こうした複雑なアンサンブルをするときには中音域のトロンボーンって結構重要なんである。カウント・ベイシーは最低トロンボーン３パートでもできんことはないが、これは４tb＋BassTbの組み合わせでないと成立すらしない。

こうしたサウンドは、中盤の組織的な攻撃と防御の戦術が確立している近代サッカーのようなものだ。フィジカルの優劣によらず、精度が高く、洗練されている。

肝心なこの盤はというと、そういう洗練されたチームの、可もなく不可もない、凡戦。