半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

Lars Jansson "one poem, one painting"

One Poem One Painting

One Poem One Painting

 北欧のきりっとピアニスト ラーシュ・ヤンソンと北欧のビッグバンド、ボーヒュースレン・ビッグバンド(略してBBB、ビッグ・ホーンズ・ビーではありませんよ)との共演アルバム。曲は全部ラーシュ・ヤンソン作曲&編曲。

 うーん、いかにも繊細で緻密な音ですね。あまり北欧ビッグバンドは知識がないのですが(ストックホルム・ジャズオーケストラを数枚持っているだけ)いわゆるコンテンポラリーなビッグバンドのサウンドです。ハーモニーが厚い。だいたいヨーロッパのものは録音もよいのですが、個々の管楽器の音も、たとえばブルーノートで聴く管楽器の音ではなく、クラシカルな、楽器を素直に扱った本来的な音だったりするので、大変アンサンブルが美しく感じられる。こういうの聴いてると、ビッグバンドやりてぇなーと思っちゃいます。
 ヤンソン氏は表に出すぎることなく、しかし埋没することもなく、さすがの存在感。
 それから、それ以外の個々のソリスト、圧倒的な破壊力はありませんでしたが、いい感じ。またTbソロが結構多かったのが印象的でした。これまたみんなうまいんだ。コンテンポラリーなトロンボーンのレベルって、最低限これくらいは必要なんでしょうなぁ。
 

 でも、一曲くらいスタンダードあってもいいのにとも思いました。
 それからジャケは抽象的なイラストですが、最初はヤンソンのイメージじゃないかなとも思いましたけど(なんかもっと怜悧な感じがする)、これはこれでいいのじゃないかと思い直しました。結構僕好きです。