半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『若い読者のための経済学史』

経済学と経営学は似ているようで全然違う。
経営学は割とイキフンというか、マネジメントは学問のようであり、学問でないような。
「役に立つならエビデンスなど一切なし!」という感じが濃厚で、それはそれで哲学や医学にも近いところがある。

一方経済学は、かなり厳密な数学、実証数学の分野だったりする。
そういうわけで、経済学は学問的には興味深いものであると思うし、経済学で頭角を表すためには、ロジックと数学が必要になってくる。

しかしこの本は、そういった経済学の「とっつきにくさ」に対応するために、徹底的に数式を廃して、ナラティブに経済学を語っている本。

日本だったらブルーバックスとかにありそうな本ではある。

ただ、数式なら、数式、ナラティブならナラティブ。
この本はモデルとかシェーマとかも極力廃して、テキストのみで経済学を語ろうとしているので、それはそれで割と読むのが大変。
ブルーバックス二・三冊分の濃厚な内容で、読むのにはちょっと疲れる。
ひょっとしたら Audibleとか、聞くコンテンツならちょうどいいのかもしれない。