半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『「脳のゴミ」を捨てれば脳は一瞬で目覚める!』

オススメ度 80点
でも言い過ぎやろ度 100点

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!

読むと納得することが多い苫米地氏の本。

いろいろなしがらみから自由になれば、生産性も多分上がる。
例えて言うならば、雑然とした机の上では作業ができないけど、すっきりと机の上を片付けると、考えられるでしょ?
という、そういう断捨離・ミニマリスト的なコンセプト。

しかし、歴史的な偉人のほとんどの机の上は散らかっていたという証言もあり、その辺は、本当だろうか?と思うところもある。

ただまあ、複数の決定事項を抱えていたら脳は能率を失うということもあり、適切に外部化することがのぞましいのは間違いない。

本の内容は、まあでも説得力がある。
・感情に囚われているのから解放されよう。抽象度をあげると心の傷は癒える。すべての感情を娯楽にせよ(自分を客体化せよ)。
・「他人のモノサシ」を捨てよう。他人から評価されること、一般的な名声を軸に生きても、幸福はおとずれない。
・「過去の自分」を捨てよう。今までの自分のやり方、あり方、思考方法から抜け出すためには。自分は書き換え可能である。
・「マイナスの自己イメージ」を捨てよう。自分の言葉に振り回されるな。ポジティブなイメージを持とう。
・「我慢」を捨てる。「我慢」「忍耐」の美徳は、本当に現代でも美徳か?
・「自分中心」というゴミを捨てる。
自己啓発的なアプローチではあるが、フィーリングよりもロジカルで説得するタイプなので、読みながら、論理破綻とか、危うさは感じない。
苫米地さんは、高度なことをわかりやすく書いてくれるから、読みやすいしね。

この本も、いいこと書いてあるんだが、
しかし、なかなか脳が覚醒するまでいくかと言えば、それはちょっといいすぎ過ぎないか?とは思った。

とはいえ、ある種のガチガチに固い考えの人が読んで、なんか変わってくれればいいな……
そう言う人こと、本とか読んだくらいでは考え方は変わってくれないのだけれど。