オススメ度 90点
多分傷ついたんでしょうね……素直に笑えない度 70点
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/03/13
- メディア: コミック
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東村アキコ女史の作品。
当代もっともテンポよく読める恋愛相談といえましょう。*1
一世代前には、こうしたあけすけ相談といえば、西原理恵子女史であったが、今都市生活者の若者のオピニオンリーダーといえば、西原から完全に東村女史にうつったといえよう。
OLの代弁者が松任谷由実からドリカム吉田美和にかわったかのように、ゆるやかに世代交代はしてゆくものだ。
東村アキコ女史はかなりの多作家でもあり、基本的には熟考して作品を生み出すタイプではない。
多くのスタッフと間でブレインストーミングが円滑なせいもあるのだろうが、勢いは常に感じる。
これは『東京タラレバ娘』のスピンオフ、ということで、ことさらにやっつけ仕事感はぬぐえない。
タラレバ娘の中で、恋愛相談をやっていた投稿コーナー。タラレバ娘連載終わっても投稿が来るのでこの企画だけ残ったという本。
それで、「タラレBar」。
で、タラ(しかも白子。これ完全に居酒屋の発想ですよね)とレバー(これも、飲みのアテ的発想)が主人公ですよ。
もー。安直ー。
ただ、やっつけか、粗製乱造か、というとそんなことはない。
しっかりキレがあってめちゃめちゃおもしろいんだよなあ。
あー。
もう…
もうやめて…!
いけてない男子を斬り捨てるのは……!
主食「つけ麺」のどこが悪いっていうの?(ドキドキ…)
キレあるわー。
痛快さが味わえる一作。
ここ数年の東村アキコ、完全になんらかの『ゾーン』に入っているとしか思えない。