オススメ度 80点
内容の多くは、「どっかで見たことある」度 80点*1
生きている会社、死んでいる会社―ー「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則
- 作者: 遠藤功
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2018/02/23
- メディア: 単行本
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会社が生きている、とはどういうことか?
多くの会社は、どちらかといえば「死んでいる状態」にある。
挑戦よりも守りに終始氏、実践よりも管理に走り、創造ではなく停滞に沈んでいる。
どんな会社も、設立された瞬間=つまりデーワンの状態には新鮮だったはずだが、絶え間なく挑戦をつづけ、デーワンであり続けることは難しい。
というのが、この本の導入部。
ようするに、生き生きとした会社にするにはどうすれば?という話。
以下、備忘録:
- 社会に必要とされる会社になる。利益が目的ではないと言っている経営者ほど多くの利益を上げている。利益は社会使命をどれだけ実現されているかをはかるバロメーター。
- やらないリスクよりもやるリスクをとる。勇気が必要。
- 安住、が会社を腐らせる。成功体験が思考を曇らせる。経営は老化との戦い。
- 管理が強くなると、すべてのリスクをあら捜ししようとする。これがよくない。
- ただし自動車が速く走るためにはブレーキも必要
- アンストラクチャーな時代においては戦略シナリオの綿密性よりも柔軟な対応力、ケイパビリティの方が重要
- 知には情を説得する力がない。やりがいとは「のめりこむ」こと。眼の前の仕事にのめり込んでいる社員がどれだけいるか。イソップの「レンガを積む男」の話。教会を見せているか?「妄想力」も大事
- 部下を信じて任せることで、現場を活性化することができる。
ECRS:Eliminate, Combine, Replace, Simplify
・代謝を断行し、捨てるものを捨てる
つまり、新陳代謝をきちんとし続ける必要があるということだね。
* * *
会社論でもあるが、どちらかというと組織論の話。
人材活用とかそういう話で、会社の財務体質とか、そういう話は一切ない*2。
教育学にも通じるものがあるし、チームの情報伝達などのあり方にも触れている。
確かに、新奇な内容というのはないが、だからこそ、必要なエッセンスに満ちているとは思う。
参考程度ではあるが、いくつかの企業の実例もとりあげられており、そこは参考になった。