半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

[book]プレデター・シンキング

プレデターシンキング/略奪思考 欲しいものはすべて「誰かのもの」

プレデターシンキング/略奪思考 欲しいものはすべて「誰かのもの」

プレデターシンキング/略奪思考 欲しいものはすべて「誰かのもの」(書籍版)

食うか、食われるか――それが人生の本質だ。
「獲物」ではなく「捕食者(プレデター)」になれ。

自分が何かを「得る」ということは、誰かから「奪う」ことに他ならない。売上も、人気も、異性も、地位も、名誉も、自由も……欲しいものが何であれ、誰かから奪わなければ手に入れられない。そして、誰かが勝つには、誰かが負けなければならない。この世では誰もが「捕食者(プレデター)」であると同時に「獲物」でもあるのだ。広告業界の重鎮が選び抜いた古今東西の様々なエピソードが、「勝てないあなた」に足りないものを教えてくれる。クリエイティビティに他人を出し抜き、必ず「結果」を手に入れろ!

常識的な人々が望むのは枠にはまることだけだ。だから、他人に言われたことを疑問に思わない。だから、大したことができない。大切なのは、選択肢を増やすことではない。選択可能な状態にすることだ。あなたの常識を破壊する、63のエピソード。

というたいそうな煽り文句で紹介されているこの本。なんかでオススメされていたので買って読んでみました。

んー。
知識というより、知恵のようなものを伝えようとしている。
わかりやすく言えば、とんちですよ、頓智

専門領域で頭を働かしている時に、どうしてもその領域内での思考にとらわれて、視野狭窄に陥いってしまうことがしばしばある。そういう時に深くもぐることをやめて、少し離れて考えると、一般常識のレベルまで思考の深度をさげると、すっと答えが出てくることもある。

おそらくstreet cleverな人の存在意義って、そういうところにあるのだと思う。

もともとは広告業界の人が、その中で生き抜く上でのエッセンスという文脈なのだが、そういうアプローチの話なものだから、割と普遍的な話でどの業界でも通用するだろう。

すこしどうかなと思うのは、タイトル。
これってプレデターシンキング、なのか?
しかも原題はpredatoryと微妙に改題されているし。

じゃあ、どんな題名がいいだろう… うー
「街場の広告論」?
あ、これ内田樹だ、というか、内田樹氏が広く受け入れられるのは、高次の領域の話をstreet cleverのレベルで論ずることができるからだ。あー。
街場の戦争論 (シリーズ 22世紀を生きる)
街場の教育論
街場のメディア論 (光文社新書)
街場の文体論
街場の共同体論
街場の現代思想 (文春文庫)
街場のアメリカ論 (文春文庫)
街場の憂国論 (犀の教室)
街場の憂国会議 日本はこれからどうなるのか (犀の教室)
街場の読書論
街場の大学論 ウチダ式教育再生 (角川文庫)
増補版 街場の中国論
全部拾えてるかわかんないけど、街場シリーズすごいなあ。