La Vie En Rose~I Love Cinemas~
- アーティスト: 手嶌葵
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: CD
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ひとことでいうと。
なんというか、あまりにもストレートなアレンジにかるくめまいがしたが、この人の声はすごく独特で、声を聞いているだけで満足してしまう蠱惑性があるので、それでも全然構わないように思う。少し「羊毛とおはな」のはなさんに似ている感じもある。こもった感じの音色が。まあ気持ちいい声です。
ものすごい書き味のいい万年筆は何を書いても気持ちいい、ただ線ひいているだけでも気持ちいい。というのと同じ。
多分、この人は歌など歌わなくても、ただ横でだらだらしゃべってくれるだけでも気持ちいいと思う*1。
気怠ーい感じで恨み言を延々というCDとか、出してくれないだろうかしら。
それって声優的ニーズってこと?でもこの声はパリパリとしたアニメ声優の声よりもずっとニーズが高いと思う。演技をする必要すらないってことです。
じゃあ、素材だけってことかい?という訳でもなく、歌は当然うまいです。
すこし教科書的すぎるというかストレートすぎる気もするが、うまいと思う。ピッチとかには文句のつけようがない。
例えばこういうカテゴリーの立ち位置だと、Ann Sallyさんなどが思い浮かんだりします(澄んだ声、ニュースタンダードを歌う、割とストレートなアレンジ)が、なんか、Ann Sallyさんの方が 高尚な感じとか、格が高い感じがあるのは不思議である。やっぱりAnnさんは、医者であるというIntellectualな要素に、我々が(というか、私が)気圧されているのだろうか。それとも、高村光太郎盗作でけちがついた、というか、宮崎五郎の映画などにうっかりコラボってしまう見識の低さがあかんのか(それだって、事務所の都合だろうしねえ。でも、歌だけは原作者ル・グウィンさんに褒められてた。それって、すごいことだよ。)
ボーカルとしてみると、手嶌さんの声の方が好きな感じではあります。
それにしても La vie En Roseというアルバムと The Roseというアルバムが出ているんですね。かなり紛らわしいのでそういうのやめてほしい。これは、紛らわしいですよ。
*1:しかも、ヘッドホンで聞いたら、耳元で囁いたり、後ろにいったり左から右に声が移動したり、恋人気分だったりするの