半熟三昧(Half-boiled doctorのアウトプット Blog)

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『侍はこわい』司馬遼太郎

侍はこわい 時代小説 短編集 (光文社文庫)

侍はこわい 時代小説 短編集 (光文社文庫)

きっと、死ぬまでに司馬遼太郎の主立った著作は読むのだろうと思う。長編は、老後の楽しみのために幾つか残しているものもある。僕の中では、司馬遼太郎全著作集は、読んでいるもの、いないものは大体把握しているつもりだった。
でも、この本は見たことがなかった。
司馬遼太郎の未収録短編が入っている、という帯に魅せられ、勤務先構内のローソンで購入。
ローソンで文庫本買うのは久しぶり。
ローソンで小説を買うのはひょっとしたら初めてかもしんない。最後だ、なんて偉そうなことは言わないが。

なるほど。
面白いが、とりとめがない印象は拭えない。そりゃこの本の成立過程がそうなんだもの。

人生、という小壺の由来を含めた稲津忠兵衛の話。
5千石取りのままで大名にならなかった権平の話。
その他いろいろ。

それぞれ掌編ではあったが、面白く読めた。

あーでも、「侍はこわい」というのは落語の「苦いお茶が一杯怖い」みたいな話かと勝手に思って読み始めたのですよ。
全然違いました。すんませんでしたー。
しかし、自戒すべきところもあり、私はどちらかというと「侍的な行動原理」にあこがれたりする傾向があり、生理的都合を超えた、形而上的なものを重視してしまう傾向があるので、時々グロテスクにみえるんだろうなーと思ったりします。