半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

北村薫『冬のオペラ』

冬のオペラ (角川文庫)

冬のオペラ (角川文庫)

 北村薫は『ターン』を読んだきりである。これはなんとなしに購入。

 ひっじょーに安心して読める本でしたが、ニュアンスとして赤川次郎っぽい感じがしました。そういう結論を得てしまい、いくばくかのがっかり感がないと言えば嘘になる。

 しかし、逆に言うと赤川次郎、これは通俗小説のイコンなわけですが、じゃあ赤川次郎がつまらんかというと全然そうではなく、文章も上手いし、例えば三毛猫ホームズなど推理小説として一定のレベルを保ち続けている。しかしじゃあどんどん赤川次郎を追いかけて読んでいこう、という気にはやっぱりならないですよ。

 純文学と通俗小説の違いっていうのは一体何なんだろうか。

 スノビズム?いやいや。

 話は北村薫を離れていってしまいましたけれども。