家賃保証会社で働く若者の話。
家賃保証会社は、家を借りる時に保証人がいない人の代行みたいなやつ。
契約者が家賃を延滞した時に立て替えて貸主に渡す(その分は契約者に請求する)
もしくは夜逃げや賃貸住宅の中で死んでいる場合とかのトラブル代行もしなきゃいけなくて。
という、真面目にやってればやることは無限に湧いてくるので、ある程度割り切らなきゃいけないタイプの仕事。
ルールを守る人ばかりであれば、これほどラクな商売はないわけだけど、そういう「お堅い」人は家賃保証会社とかを必要としない。
すなわち、ハイリスクの顧客層、口さがなくいってしまえば、家賃滞納やルールを守らない(守れない)人と渡り合う必要がある。
主人公は他にできることもないし…ということで、この仕事をいやいやながら続けている。
そういう話。
みたくない社会の暗部を漫画で覗けるという言う意味では興味深いけど、いや、そりゃこの仕事しんどいよな、と思う。
警察に呼ばれる死体検案医をやっていた経験もあり、自宅で孤独死している人は経験があるが、
まあなかなか、人の人生を垣間見るのはしんどいもの。
こちらは夜逃げを手伝う会社の取材を申し込んだら、そこで働くようになった漫画家(自画像はカメレオン)の体験談。
夜逃げ会社の女社長のキャラが立ちまくっており、その人の魅力を伝えるような感じ。
で、読み物として面白かった。
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しかし、夜逃げの話は痛快なんだけど、二冊目の夜逃げ話の家にも一冊目にあるような家賃保証会社の人も担当しているわけで、
二冊目の人たちが活躍すればするほど一冊目の人は困るんだなあと思う。
皮肉だね。