根本敬『人生解毒波止場 (幻冬舎文庫)』

人生解毒波止場 (幻冬舎文庫)

　モテたいがためのサブカル好きを自称する私です(え？既婚？なにそれ？)。

　なんだかんだいって、『因果鉄道の夜』といい、根本氏の本、僕結構もっているような気がする。この本も、なんか前の前の家くらいまで持ってたような気がするが、引越しする度に、処分する対象になってしまう本でもある。所詮僕のサブカル好きなんて、その程度のもんだ。根本敬の本は買うが、「ねもやん」という言い方はしない、それくらいの濃度である。

　「イイ顔」というのがキーワードであるが、通常お茶の間にはお届けしにくい、なんとも言い難いディープな世界を好む作者の、「イイ顔」探し遍歴の記録。

　肯定も否定もしない姿勢（いや、嬉々として採り上げているのだから、肯定的なのだろう）に好感がもてる。と同時に、人間の好奇心の罪深さも少し考えたりもする。