- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2003/02/01
- メディア: 文庫
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ミステリー短編というのは比較的形式がかっちりしていているものです。恩田女史にはその決まった形式でトレーニングを積んだ巧さがほの見えました。ジャズ・ミュージシャン上がりのポップス・ミュージシャンがジャムセッションで吹いているような、そんな感じでしょうか。
話が進むにつれて関根家の人々の人となりが窺えて、世界観に広がりが出てくるのは読んでいて嬉しい。
あと、この本は祥伝社というややマイナーな出版社から出ていますが(そのせいかはまぞうでも表紙絵がない)
装丁は緑色を中心とした、古風ではあるが美しい本です。ちょっと昔風のざらざらした紙質。
僕は本棚に本を並べる時に、背表紙の色で分けているんですが、緑色の本ってあまりないんですよね。