この前の『海辺のカフカ』を読んでいた時、バイト先に上巻だけ持っていったんですけど、もう没入したお陰でさっさと読み終わってしまったのです。下巻を読みたいが、家にある。しかし当直明けまで家には帰れない。
うわーん。
という状態で、代替物として購入。
ええと、面白かったです。
初めて読む作家の作品は、読み始めるまでどういう感じなのかわからない。逆に言うと、今まで読んだことある作家というのは、ある程度展開が読めるというか、その作者ならではの肌触りがある。
だから初めて読む作家の、特にショートショートは疲れる。二倍くらい疲れるので、僕は普段あまり新しい人には手をださないことにしているのだけど、手を出してよかった。
SFというものには多分に嘘、もしくはホラが含まれているものだけれど、この人の書く作品には、中心に具体的なはっきりしたホラが屹立しているような気がします。
もっと読んでみたい、と思ったけど、この人この本に書いている以外には殆ど作品がないんだってさ。残念だ。