なんか、南博さんの自伝「白鍵と黒鍵の間に」が映画化される。ということである
池松壮亮が一人二役でピアニスト演じ分ける『白鍵と黒鍵の間に』公開、特報映像も到着 | cinemacafe.net
が、これはかなり元の話とは違う。多分アーシュラ・K・ル・グィンの『ゲド戦記』とジブリの『ゲド戦記』くらい違うみたいだ。
原作を読んだ。南さんは、それこそ菊地成孔の著作にでてくる南さんしかしらない。
すごく大人な、洒脱なイメージなのであるが(Twitterは顔写真でているが、とんでもなくイケオジである)、この原作は、南少年が東京で揉まれ、バークリーに行くまでのビルドゥングスロマン。
実話小説のはずなのに、構成がきちんとビルドゥングスロマンの黄金律にのっとっており、とてもおもしろい読み物になっている。
この原作を素直に映画にしてもおもしろかっただろうに、と思う。
それにしても昭和の繁華街の猥雑なことよ。
私は結局東京に棲むという経験もなかったし、この金の集まる東京のナイトライフというものもほとんど経験がない。
だが、今ではない昭和、の感じを思い出すことができた。
あと、私の住んでいる街「福山」もでてきた(結局行かなかったんですけども)。