半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

佐藤多佳子『サマータイム』

サマータイム (新潮文庫)

サマータイム (新潮文庫)

なんとはなしに、古本屋で購入。
どえらく、読後感のすっきりした話で、よかった。
ジャズ・ピアノを生業にする母と、事故で片腕を失った少年。
普通の家庭の姉、そして弟。それぞれの、淡い交流と邂逅。

ピアノ調律師の若いにーちゃんの男気に、私もドキッとさせられた(ほらあれ、ホモだから、ではなくて、書き手が女性で、男性のことを書いている時には、私が男性であれ書き手が醸し出す「好き」の感情は、やっぱり伝わるものだから)。

しかし、Jazz Tuneとしてのサマータイムには、あまりこういった爽やかなイメージはないなあ。これは私の個人的な感想ですがね。