Delfeayo Marsalis "Pontius Pilates Decision"

Pontius Pilate's Decision

　デルフィーヨ・マルサリスは、他のマルサリス兄弟、ウィントン、ブランフォードの中では、やや控えめな知名度である。トロンボニストというのは端からマイナーな存在であるから、ある種しょうがないのだが、そのトロンボニストの中でもマイナーなんだから、これは楽器のせいにもできないと思うわけです。僕は。

　自分は、Musashiというアルバム(羽織袴を付けて、刀をシュバッと斬っているポーズでキめているデルフィーヨという、僕の持っているCDの中ではワースト５に入るジャケ。内容はまあまあ。）しか持っていなかったので、中古屋で購入。以前これはテープで持っていたが、あまり印象に残らなかった。

　で、今回聴き直してみても、正直、あまり印象に残らない。題名はミンガスとかが好きそうな、小難しい感じ。サウンドも、黒っぽいけれども、現代ジャズ的なハーモニーを施されたような、なんとも説明しにくいが一聴してこれかとわかる雰囲気ではあります。オリジナル曲でまとめたのは多分志が高いんだろうけど、けどなー。僕は浅浅人間なので、もっとアルバム全体で起承転結をはっきりさせて欲しいと思う。