これも、実は読んだの木曜日。買ったのはもっと前。
これは雰囲気を楽しむ小説。とってもモダンだ。こういうのが、大正時代に出ているんだから。
ま、そのころは大正モダニズムと言っていたわけだし。
なんだか、バブル直前〜渦中の日本でよくみられた、奇妙な楽天さというか、地に足がついていない感じがあるのだな。
しかし、10年後にはシナ事変が起きたり、太平洋戦争に突入していくわけで、こうしたふわりとした感じは5年もすれば消滅してしまっていたのだ。時代の空気の変化は僕たちが想像するよりずっと速いと言うことを僕らはよく覚えていないといけないと思う。
で、一千一秒物語での主人公の行動は、夢の中のように唐突で一貫性がない。なんだか、へんな感じだ。
いきなり鉄砲はないだろう。
自分がポリスに報告している時 東の地平線からお月様がふらふらしながら昇ってきた 自分は憲兵の鉄砲を借りて街上で片ひざを立てた ねらいをつけてズドン!
お月様はまっさかさまに落ちた
一同はバンザイ!と 云った
僕にはアクションゲームのキャラクターのようだ。選択できる行動が少ないから、突飛なものになりやすい。
ちなみに、もし挿絵をつけるなら、わたせせいぞうがよろしいかと思う。
わたせせいぞうを、そんなに僕は かってはいないが、うまく使えばきっと大成功。