- 作者: 中島義道
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/11
- メディア: 文庫
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最近は哲学っぽい感じでいっぱい本を出しておられる人ですが、僕がはじめて耳にしたのはこの本じゃなかったかと思う。
日本にはなぜ意味も無いアナウンスが横溢していて、しかもそれを疑問に思わないのか。
という問題提起、だけでなく、実際に筆者がそういうあちこちの街頭の録音されたアナウンスに対して抗議をしていく過程の記録。
うわー、怖いよー。
この人の態度に対する反発にも、相当なものがあっただろうなと予想する。洋行帰りの『出羽の守』に対する無意識的反感というのもあるだろうし、この人その後家族と別居するいきさつなども書いていて、嫌われるということを本にしたりしているのを読んでも、この人にキャラクターにも相当問題があるんじゃ……とか考えてしまう。正直、敵にも回したくないし、友達にもしたくないタイプ。
ただし、日本的社会のありようがこうした騒音の根源であるという考察には深く頷く。