半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

『PRIDELESS』藤森慎吾

最近はテレビを観ることもめっきり減って、PCを立ち上げているときにYoutubeをぼんやりみていることが増えた。ホリエモンチャンネルやDaigoチャンネルなども観ていたけれど、お笑いの人のチャンネルや、カジサック、キングコング西野のチャンネルとかも結構観る。
まあ、要はまずまず現代的ではある。

そんな中、オリエンタルラジオも、中田敦彦は軸足をYoutubeに移し、吉本を退社し、シンガポールに移住という大胆な決断が目を惹いた。
その相方である藤森慎吾はどうするのか…と思っていたら同時に退社するらしい。
しかし日本に残って活動を続けるんだと。

そういう彼の行動は、この自伝本を読んで、得心がいった。

飾らないし、自己を過大評価しないけど、明るくて素直。
面白いこと、についても突き詰めて芸を練るわけではないけど、でも、この人の考え方はかなり惹かれるものがあった。
「世界を肯定する」お笑い。そこには切れ味はないかもしれないが、明るさと親しみがある。
誠実な「チャラ男」キャラなんだなあ。*1

ゴーストライティングなんだろうかなあと思わせる文章ではあるし、決して読ませる文でもない、典型的な「タレント本」ではある。
しかし、その人となりを垣間見ることができて興味深かった。
良くも悪くも「タレント本」だなあと思った。

*1:いわゆる「お笑い」の人は世間へのルサンチマンを煮詰めて昇華させたような持ちネタをもってメディアに登場する。その意味ではオリエンタルラジオは屈託がなさすぎる点でお笑いマニアには不人気であった