半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

”Pop Virus” 星野源

前作 "Yellow Dancer"はブレイクする直前の良作だった。
僕もSunはカラオケでよく歌ったものだ。


「逃げ恥」はドラマも見ていて、星野源の主題歌も好きだったけど、音源を手に入れずになんとなく聴いていたせいで、カラオケでは歌わなかったなあ。
自分のイメージである良質なポップファンクシンガー星野源と、俳優なおかつコントもやるし、言うし、本も書くし、コンサートは大盛況、という世間のイメージである「大スター星野源」のイメージとのギャップを消化しきれず今に至るわけです。

もはや大スターといってもいい星野源が満を持して発表したのが、この"Pop Virus"

いいね。いいね。
でも、口さがなくいってしまうと、”Yellow Dancer”とおんなじ!

* * *

基本的にはベースのハマ・オカモト、ギターの浮雲こと長岡亮介氏がグルーヴの基本線を決めていて、めちゃくちゃ気持ちがいい。
ハマ・オカモトのベースはほんまに格好いいなあと思う*1
あと高音域中心にピコピコしたサウンドが結構星野源サウンドの特徴なんですけど、前作より売れたので予算がついたのだろう。ところどころリアル楽器(ストリングスだったりフルートだったり、ホーンセクションだったり)になっていて、ややサウンドのバリエーションがカラフルになっている。
ドラムについては、生ドラムを使っていたり、MPCと言われるサンプラーによるビートを使っていたりだが、このあたりの語法は、正直僕にはよくわからない。生ドラムでもEDMっぽい音作りで、サンプラーに近い音に寄せているよなあと思う。まあこれは今の音なんだろう。

やはりヒット作の「恋」は、ストリングスとかの入り方も緻密で、作り込稀てる。
売れるべくして売れたのかなとも思った。

ミュージシャンとしての星野源、映像特典でのスタジオライブを見ていても、ずいぶん風格がでてきたなあと思う。
この人は、アイドルによくある、自分をむき出しにして(「みんなありがとー!」的な)ボーカルに徹するというよりは、その場のサウンドの最終責任者として、バックサウンドに関しても任せつつも、コントロールしている。だから、微笑みつつも頭はフル回転している。
瞳の奥に見える脳活動は、笑っていないさまが、とてもいい。

ちなみに前作でのベスト・トラックは " Weekend"でした。
これはメロディーにまとわりつくようなホーンワークがとても気持ちよかったんですよね。

今作では"肌"が一番好きです。カッティングのリズムが心地よく流れる上にゆったりとしたストリングスが絡んでいて、好きです。


星野源 - Week End【星野源と聴く試聴動画】


星野源 –「肌」【Studio Live from “POP VIRUS”】 / Gen Hoshino - Hada

*1:あと、ギターの長岡氏、映像でみて、めちゃめちゃかっこいいっすね。自分の中のゲイ降りてきた。でも見ようによってはガンジーに見える。